糖質制限は、ダイエットや健康効果が高いということで関心を集めていますね。
糖質制限ダイエットをしているアスリートやモデルさんでも多いようです。
なぜ糖質制限することがダイエットに繋がるのでしょうか?
糖質制限による健康効果ってどんなものなんでしょうか?
私たちの体は食べたもので作られています。
糖質制限のメカニズムを知ると、痩せる仕組みがわかり、食べ物に対する意識も変わります。
食べたものが自分の体の中でどうなっているのか?
気になりますよね。
ダイエットはまず食事から。
食べ物をちゃんと選んで食べることはとても大切です。
ぜひ参考にしてみてください。
糖質とは
糖質は、体を動かすエネルギーになる大切な三大栄養素の一つです。
三大栄養素とは、タンパク質・脂質・糖質の3つの栄養素のこと。
●三大栄養素
・タンパク質・・筋肉、血液、骨、皮膚などを作る
・脂質・・細胞質やホルモンを作る
・糖質・・体を動かすためのエネルギー源となる
糖質というと、甘いお菓子やケーキなどを思い浮かべるかと思いますが、実は主食となるごはんやパン、うどんやパスタ、イモ類などの炭水化物にも多くの糖質が含まれています。
糖質は、体のエネルギー源となる大切な栄養素ですが、実はそもそもの太る原因となるのも、この糖質なんです。
なぜ糖質が太るんでしょうか?
エネルギー源となる大切な栄養素をカットしてしまっても大丈夫なの?という疑問もありますよね。
そのメカニズムについて解説していきます。
なぜ甘いもの(糖質)は太るのか?
”そもそもの太る原因は「糖質」にあるため、糖質を制限すれば痩せられる”
というのが糖質制限ダイエットの考え方です。
実際に糖尿病患者の治療で糖質制限食を取り入れてみたところ、みるみるうちに痩せて糖尿病も改善されたことから、ダイエット効果においても注目されるようになったそうです。
おデブの元、脂肪はどこから来るのか?
太っているということは、皮下脂肪や内臓脂肪など、中性脂肪が体内にたくさん蓄えられている状態です。
この中性脂肪がおデブの原因になっているわけですが、この脂肪はどこから来るのかというと、糖質を摂ることによって作られているのです。
炭水化物や甘いものなど糖質の高いものを食べると、血液中にブドウ糖が増え、血糖値が上がります。
血糖値が高い状態は体に良くないため、救世主・インスリンが登場し、血液中のブドウ糖を取り込んで血糖値を下げる働きをしてくれます。
インスリンは、血液中のブドウ糖をグリコーゲンに変えて肝臓や筋肉に取り込んでいきますが、この肝臓や筋肉に取り込まれる量には限界があり、それほど多くは貯蔵できません。
まず最初に肝臓に取り込まれ、肝臓が満タンになると筋肉の中に取り込まれます。さらに筋肉の中もいっぱいになると、中性脂肪として脂肪細胞の中に取り込まれることになります。
これが、皮下脂肪や内臓脂肪の原因になるんですね。
しかも、この脂肪細胞に取り込まれる量は無限で、満タンになっても細胞はさらに分裂して増えていくそうです。
容量に限界があったらたらいいのに…
どれだけでもウェルカムだなんて!こわいこわい。
つまり糖を大量に摂取すると、血糖値がばばーん!と上がり、インスリンが大量分泌され、中性脂肪がどんどん増えていくというわけです。
糖質は体にとって大切な栄養素でもありますが、適量を超えると肥満を招きます。
肥満ホルモン・インスリンを分泌させるのは糖質だけ!
インスリンは血糖値を下げてくれる大切な役割をしてくれますが、脂肪を蓄える働きがあるため「肥満ホルモン」とも言われています。
この肥満ホルモンを分泌させるのは、糖質だけ!
また、インスリンは血糖値を下げるために優先的に糖質を使い、インスリンが分泌されている間は、中性脂肪は分解されないしくみになっています。
糖質で満たされている限り、脂肪が消費されず、蓄えられ続ける状況が続くのです。
糖質制限すると痩せる理由
では、糖質を制限するとどうなるのか?
体にとって大切なエネルギー源を制限してしまって大丈夫なんでしょうか?
糖質を制限すると、脂肪が燃焼する!
糖質を摂らなければインスリンは分泌されないので、まず脂肪が蓄えられません。
また、体内にブドウ糖の供給が少ないと、蓄えられている脂肪からブドウ糖が作り出されてエネルギーとして使われるため、体内にあるたくさんの脂肪が消費されていきます(これを「糖新生」と言います)。
糖質を制限することで、初めて体脂肪が消費されていくのです。
つまり、糖質を制限すると
・体脂肪が蓄えられにくくなる
・体脂肪が消費されやすくなる。
ということで、健康的に痩せられるというわけです。
エネルギー源となる糖質を摂らなくても体内でエネルギーを作り出すしくみがあるので問題なく、糖質制限ダイエットとはこの仕組みを利用したダイエット法なんです。
脳のエネルギー源は大丈夫?
ブドウ糖は、脳の唯一のエネルギー源であるとも言われています。
糖分を摂らないと脳にエネルギーが行き渡らず
ぼーっとしたり、
勉強や仕事の能率が落ちる、などの情報もあります。
ですが、この点についても大丈夫。
ブドウ糖の供給が少ないと、脂肪や筋肉からエネルギーを作り出す仕組み(糖新生)が働き、この時に同時に「ケトン体」という物質が肝臓から作り出されます。
このケトン体が、ブドウ糖に代り脳のエネルギー源となってくれるので、問題ないんです。
脂質やタンパク質は太らないのか?
太る原因は糖質である、ということならば
脂質やタンパク質をたくさん摂っても太らないの?と疑問に思いますよね。
脂質もタンパク質もインスリンを分泌させないので、理論上は太らない、ということになります。
ですが、糖質を一緒に摂ると一変します。
脂質は、まず最優先でエネルギーとして消費されるため糖質の代謝を妨げることになります。当然、代謝されずに余った糖質はすべて中性脂肪となり蓄えられます。
タンパク質は、筋肉、血液などを作る他は排出され、一部は糖に変わって脂肪として蓄積されます。
ですので、やはり脂質とタンパク質も摂りすぎると太ってしまいます。
糖質の摂りすぎは老化を早める
糖質の摂りすぎは、肥満の原因になるだけでなく、老化を早め健康を害する恐れもあります。
糖質の摂りすぎにより血糖値が上昇することで血管はダメージを受け、血流が悪化したり動脈硬化や血栓の原因にもなります。
血管の老化は全身の老化にもつながります。
さらには、糖質を摂りすぎると体内のタンパク質と結びついて「糖化タンパク質」を生成し、劣化したタンパク質は体内の機能を低下させ、髪や肌、骨、脳など全身の老化を進行させます。
この「糖化」は、老化の原因と言われている「酸化」よりも強力に老化を進行させると考えられています。
「糖化タンパク質」は、一度生成されると元に戻ることはなく体内に蓄積されやすいそうです。
コワイですね。><
まとめ
★糖質制限が痩せる理由
・血糖値の上昇を抑えてインスリンの分泌を抑制し、脂肪を蓄えにくくする。
・体内の脂肪がエネルギーとして消費されやすくなる。
★糖質の摂りすぎは糖化を招き、老化の進行を早める。
肥満も様々な病気の原因になるので怖いですが、「糖化」もコワイですよね。
甘いものは美味しいですし、疲れている時などは特に食べたくなります。
甘いものを食べると幸せホルモンが出てリラックス効果もあると言われていますが、ダイエットのためにも、美容と健康のためにもやはり摂りすぎは要注意ですね。
日々、甘いものや炭水化物を食べすぎてるなぁと感じる人は、健康のためにも、少し意識してみると良いのではないでしょうか。
参考になれば幸いです。